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 愛するペットとは最後までいっしょにいたいもの。だが飼い主がどうしてもペットと別れなければならない状況は存在する。病気やケガで入院したり、あるいは死別だったり……。

 高齢の女性に飼われていた犬が、飼い主が入院したことをきっかけに、隣家の住人と交流を持つようになり、やがてその家に引き取られることになった。そこで犬は新たな生きがいを見つけ、人々に笑顔をもたらす存在になったんだ。
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@cbsmornings When Gaia’s owner Sandra died, her neighbor Lisa moved the calm husky into her home. Lisa and the pup began a journey of helping children in the hospital and patients in hospice find joy: “This is the way that I’m helping keep her memory alive.” #news ♬ original sound - CBS Mornings

隣の庭に寂しそうな犬がいる…


 アメリカのテキサス州ダラスに住むライターのリサ・カナレクさんは、ある時隣の家の裏庭で、1匹の犬がずっと寂しそうにしているのに気づいた。

 リサさんは隣人について良く知らなかったが、その犬のことがどうしても気になったため、散歩に連れて行ってもいいか申し出た。

 そこでひとつ判明したことがあった。隣家の住人で、その犬・ガイアの飼い主であるサンドラさんが急遽入院することになったため、ガイアを置いていくことを余儀なくされたのだった。

私といっしょにお散歩しない?


 リサさんの申し出は受け入れられ、ふたりの散歩が始まった。最初は1回だけのつもりだったが、それが3週間になったころ、リサさんはサンドラさんの友人のギルダさんから思いもかけない提案を受けた。

「このままガイアを引き取る気はありませんか?」
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飼い主の死後、その犬を手元に引き取ることに


 その2週間後、リサさんがほとんど顔も知らなかった隣人のサンドラさんは、80歳で亡くなった。知らせを受けたリサさんはガイアにリードをつけると、隣家から自分の家へと連れてきたんだ。

 そしてそれが、ガイアとリサさんの人生が大きく変わった瞬間だった。

 ガイアを連れて散歩している間、リサさんはガイアが子供たちの前でとても落ち着いた態度でいることに気づいた。リサさんは思い立って、ガイアと一緒にセラピードッグとしての訓練を受けることにした。

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セラピードッグとして第二の犬生を歩み始めた犬


 2人の最初のミッションは小児科病棟にいる子供たちを励ますことだった。これまで、サンドラさんの家からほとんど出ることがなかったガイアさんは、今幼い子供たちの心の中にしっかりとした居場所を見つけ始めた。

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 また、偶然ではあったがリサさんはサンドラさんが亡くなった時、ちょうど「終末期ドゥーラ」になるための訓練を終えたところだった。終末期ドゥーラあるいは臨終ドゥーラとは、不治の病などで終末期を迎えている患者とその家族のために、医療以外の総合的なケアを提供する人のこと。

 そこで現在リサさんはガイアと共に、終末期の患者たちのケアにも精力的に取り組みはじめているんだ。

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みんなを笑顔にしたいから……


「ガイアが家族の一員になってから、私たちの人生は変わりました。ガイアは病気の子供たちに笑顔を与え、私自身もパンデミック中に見失っていた外向的な面を取り戻すことができました」と、リサさんはワシントンポストに寄稿したエッセイの中で語っている。

「小児病棟の廊下を通る時、私はサンドラさんのことを想います。彼女の愛犬のガイアが今、こうしいてみんなに笑顔をもたらしていることを知ったらどう思うでしょう。彼女もきっと微笑んでくれるかしら」

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「私は泣かないようにしています。もっとサンドラさんのことを知りたかった。でも今、こうやってガイアといっしょにみんなを笑顔にすることが、サンドラさんの思い出を活かす手助けになると思っているんです」

written by ruichan

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