「サーカスティックフリジヘッド」という魚の名前を聞いたことはあるだろうか。スズキ科のギンポの仲間なんだが、とにかく口がデカい!
今回、この魚の生態に迫るため、毎度おなじみBBCでのロボットカメラプロジェクトを担当しているジョン・ダウナーさんが、本物そっくりなスパイカメラを送り込んだよ。早速その映像を見てみよう。
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Robotic Sarcastic Fringehead Had To Open Its Big Mouth
紹介しよう。こちらが今回投入する、サーカスティックフリジヘッドの本物そっくりロボットカメラ。口の奥にカメラを仕込んであるのがわかるかな。
早速巣穴に近づくと、出てきた出てきた! さあ、口の大きさ比べが始まるよ!
ロボットカメラから見るとこんな感じ。この口でエビやカニなんかをバリバリ食べちゃうらしいんだよ。
この勝負は引き分けに終わったが、気がつくともう一匹のサーカスティックフリジヘッドがどこからともなくやって来て、巣穴にいる個体にケンカを売り始めた。どうやら巣穴を奪いたいみたい。
巣穴にいた個体も外へ出て、ガチのバトルが始まった。ロボットカメラも口を大きく開いて、参戦…じゃない、撮影開始!
この勝負、もとから巣穴にいたサーカスティックフリジヘッドの勝ちとなり、後から来た方は再び巣穴探しの旅に出た。
そしていい場所見っけ!と思って入ってみたら、先客のタコがいたらしい。でも、タコさんには場所を譲ってもらえたようだね。
「サーカスティックフリジヘッド」のサーカスティックは、「皮肉っぽい」っていう意味の英語から来ているとか、「肉を引き裂く」っていう意味のギリシア語から来ているとか、諸説があるらしい。まあ確かに言われてみれば、皮肉屋らしい表情をしているかも?
ふだんは岩やサンゴの隙間、貝殻など、狭苦しい空間に身体を押し込んで、顔だけ出してのほほんとしている。だが、この巣穴に近づくヤツが現れると、本気で撃退に向かうんだ。
こんなに縄張り意識が強いのは、オスが確保した巣穴に、メスが卵を産み付けるからなんだそう。メスは産むだけ産むと、卵をオスに託して行ってしまう。オスは残された卵を守る責任があるんだよ。
もしここでライバルに負けてしまうと、巣穴を横取りされるだけでなく、卵も失ってしまうんだ。勝敗は口の大きさで決まる。だからどんな敵が来ても、パパは全力で大きな口を開けて戦いを挑まなければならないんだ。
written by ruichan
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