
カモノハシを知っているだろうか? 哺乳類なのに卵を産む、オーストラリア原産の生き物である。今回、このカモノハシが巣作りをしている様子がカメラにとらえられていた。早速その映像を見てみよう。
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Baby Platypus Caught on Camera
オーストラリアのタスマニア島で暮らすピート・ウォルシュさんは、カモノハシに魅せられた写真家である。ある時彼は、なじみの「ズーム」という名前のカモノハシが巣作りをしているシーンに出会った。
ズームは岸辺の草などをむしると、尻尾でクルクルと巻いて運んでいた。

まさかカモノハシの尻尾にこんな使い方があったとは! かなりの量の草の束を、ズームはしっかりと尻尾でつかんで、巣穴の中へと運んでいく。

ピートさんは巣穴の様子を観察するため、周囲にトレイルカメラを設置して見守ることにした。
そしてある朝のこと。トレイルカメラからの通知を受け取って、ピートさんは現地へと駆けつけた。カメラには巣穴から出て来たズームの子供の様子が映し出されていたんだ。

翌日、子供を撮影しようと再度池を訪れたピートさん。一生懸命子供の姿を探していたけれど、実はすぐ後ろにいたみたいだ。
カモノハシの母親は、卵か孵ってから3~4か月子供の面倒を見た後で、外の世界へと送り出す。それがすなわち、巣立ちのときだ。このズームの子供も、これからは独りで生き抜いていかないといけないんだ。

こちらの映像は巣作りの前、ズームがパートナーを見つけて交尾するまでをとらえたもの。ズームは水の中に自分のニオイをまき散らし、それを辿ってやって来たスクートという名のオスがズームをを見つけたんだ。
Witness a 'Platypus Love Donut'
ピートさんとズームの出会いは、ニンゲンが捨てたプラスチックのゴミに絡まって苦しんでいたズームを、ピートさんが助けたことがきっかけだったんだそう。以来ピートさんが会いに行くと、ズームは姿を現して、ピートさんをじっと見つめていたりするんだそうだ。
現在カモノハシは、絶滅の危機に瀕しているらしい。その原因の一端は、こうしたゴミにもあるのではとのこと。下の写真は、クチバシにゴムの輪を巻きつけたままのカモノハシ。この時、ピートさんは彼を保護することができず、今もどうなったか心配しているそうだ。
ピートさんはHobart Rivulet Platypusという、地元の住民たちによるカモノハシ保護のコミュニティを作り、彼らの保護活動に取り組んでいる。
ピートさんによる貴重な映像の数々は、研究者からも高い評価を受けている。きっと今後、謎に包まれたカモノハシの生態を解明し、生息数の減少を食い止める大きなきっかけになるはずだ。
written by ruichan
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