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 以前紹介した、バハマで「サメと一緒に泳ごう」ツアーを主催していたジム・アバナシーさん。コロナでしばらくサメたちに会いに行けなかったジムさんも、現在は再び海に戻って、サメたちとの交流を深めているようだ。



 今日はジムさんと20年来の友情をはぐくんでいる、イタチザメのエマさんとのストーリーをご紹介しよう。
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Man Has Been Friends With Tiger Shark For Over 22 Years | The Dodo Faith = Restored

「サメ」と聞くと、映画なんかのイメージから、狂暴で獰猛な海のプレデターという印象を持っている人も多いと思う。

 だが、ジムさんにとって、エマはまるで人懐っこいゴールデンレトリバーみたいなんだそうだ。とても優しくて、愛情深くて、感情だって持っている。ジムさんとエマの友情は20年以上変わらずに続いているんだよ。

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 ふたりの出会いは、西暦2000年にさかのぼる。そもそもは、エマさんの口に刺さっていた釣り針を、ジムさんが抜いてあげたのがきっかけだった。

 その当時、サメたちのおよそ半分が釣り針が口に刺さったまま泳ぎ回っていたんだそうだ。

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 なんとか外してやりたいと思ったジムさんは、サメと信頼関係を築ければ、釣り針を抜かせてくれるんじゃないか?と思い、さっそく実行してみた。その結果は驚くべきもので、優しく撫でてやっているうちに、サメたちはジムさんに懐き、安心して釣り針を外させてくれるようになったんだ。

 以来22年にわたり、8種類のサメたちの口から、数百本もの釣り針を外してやったのだそう。ジムさんはエマの口に刺さっていた釣り針も、これまでに4本抜いてやっているんだよ。

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 その後現在に至るまで、サメの口から釣り針を取り除く活動を続けてきたジムさんたち。そしてとうとう昨年、タイガービーチにいるサメたちの口からは、1本も釣り針が発見されなかった。ジムさんたちの長年の活動が実った瞬間だった。

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 エマはジムさんやそのクルーをしっかりと認識し、彼らとのスキンシップを楽しんでいる。コロナで2年間タイガービーチに来られなかったジムさんのことを、エマたちはしっかり覚えていてくれたんだそう。

「サメは決して心を持たない恐ろしいモンスターなんかじゃない。犬や猫のように、感情を持つ生き物なんだよ」と語るジムさん。今じゃエマはジムさんの「撫でる」というハンドサインを覚えて、頭を差し出してくるんだって。


 とはいえ、ジムさんはもちろん、誰でも無防備にサメに近づくことを勧めてはいない。交流の主導権はあくまでもサメにあるというスタンスで、ニンゲンの方からサメに近づかないよう、主催しているツアーでも徹底しているんだそうだ。

 ジムさんは現在、バハマのタイガービーチを中心としたダイビングツアーを企画・主催している。将来バハマを訪れる予定のあるお友だちは、彼のツアーも検討してみるとエマさんと一緒に泳げるかもかもしれないね。

 ジムさんとサメたちとの交流の様子は、ジムさん自身のYouTubeチャンネルでも見られるので、興味のある人はぜひ見に行ってみてほしい。

written by ruichan

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