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 ウクライナの冬は寒い。野良猫にとっては厳しい季節である。ある日のこと、オデーサで動物たちの保護活動をしているl_i_u_d_aのスタッフが、街角で1匹の野良猫と出会ったんだ。

 人懐っこくはあるけれど、人に触れられることに慣れてはいない。そんな猫を、l_i_u_d_aでは保護することにした。

 今回ご紹介するのは、その猫「バトン」のお話だよ。ちょっぴり長めの動画だけど、ゆっくりと見てもらえたら嬉しいよ。



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Smartest Stray Cat Gives Me High Five and Asks to Take Him Home

 これはまだ、ウクライナが戦禍にさらされる前のお話である。平和で美しい街並みのなか、1匹の野良猫が発見された。

 ニンゲンを警戒する様子はないものの、モフられることには慣れていない様子。お腹を空かしている猫にとりあえずご飯をあげたスタッフは、この猫を保護することに決めた。野良猫としての彼の日常を、変えてやりたいと考えたからだ。

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 過酷な野良猫生活の中で、猫は歯のトラブルや大量のノミを抱えていた。ペットサロンでお風呂に入り、ブラッシングをしてもらったよ。おとなしくってとってもいい子。

 この猫は「バトン」という名前を付けてもらったんだよ。
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 そして猫は、ふわっふわのハンサムボーイに生まれ変わったんだよ!
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 バトンの生活は劇的に変わった。もう冷たくて汚れた道路の上で寝起きしなくてもいい。ふかふかの暖かいベッドと美味しいご飯、そして清潔な水の飲める暮らしを手に入れたんだ。

 そしてこの後、バトンはステキな女性のもとへと引き取られて、幸せに暮らしているそうだよ。

 戦禍の続くウクライナでは、まだまだ犠牲となる動物たちが後を絶たない。


 あまりにも凄惨なので写真を貼ることはしないでおくが、キーウ近郊では、ロシア兵が撤退する前に、シェルターにいる動物たちを射殺して行ったそうだ。

 また、避難したブリーダーが数十匹、数百匹の犬や猫をケージに閉じ込めたまま置き去りにしたため、ほとんどが飢え死にしてしまうという悲惨な事件もいくつか起こってしまった。

 下の写真は現在も激しい戦闘の続くドネツクで保護された子犬たち。

 最近は日本のニュースでも、ウクライナの様子が伝えられることが減ってきたように思う。だが戦争は今も続いている。これ以上、罪のない人々や動物たちが犠牲になることがないよう、マランダーとしても願ってやまない。

written by ruichan

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