
カリブ海にあるオランダ領のボネール島は、「ニンゲンよりもフラミンゴの数の方が多い」と言われるほど、よく知られたフラミンゴの生息地である。
この島で、フラミンゴをはじめとする野生動物の保護活動をしているBonaire Wild Bird Rehabという団体がある。創設者のエリー・アルバースさんがこの活動を始めたきっかけは、1羽のフラミンゴのヒナとの出会いだったんだ。
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This Woman Dedicated Her Life To Saving Flamingos Who Need Her Help | The Dodo Faith = Restored
そのフラミンゴの名前はベビー。3年ほど前、ベビーの親はベビーを置き去りにして飛び去ってしまった。そこでエリーさんは、親代わりとなってベビーを育て上げた。これがエリーさんとフラミンゴの最初の出会いだったんだ。

毎朝エリーさんは、「おはよう、ベビー!調子はどう?」と声をかけていた。するとそのうちに、ベビーは自分の名前を覚え、呼ばれると反応するようになったそう。
ベビーはいつもエリーさんの後をついて回り、エリーさんに寄り添って眠っていた。

だがベビーにはやがて、巣立ちの日がやってきた。飛べるようになったベビーは、大自然の中へと帰っていったんだ。
それ以来、フラミンゴの保護活動を積極的にスタートしたエリーさんは、これまでに数百羽のフラミンゴたちを保護し、野生へと返してきた。だがその自然に帰ったはずのフラミンゴたちの中にも、毎朝ご飯を食べにくる一団がいた。
エリーさんはその一団を「朝ご飯クラブ」と呼んで、毎朝彼らのためにエサを用意して待っていたのだが、ある日のこと、その中に明るいピンク色の足をしたベビーにそっくりなフラミンゴがいたんだよ。

エリーさんは思わず、「まあ、あなたベビーにそっくりじゃない?」と声をかけた。すると「ベビー」という名前を聞いた途端、そのフラミンゴはエリーさんに飛びついてきたんだ!

そう、そのフラミンゴは紛れもなくベビーだった! 自分の名前を憶えていて、名前を呼ばれた瞬間、大好きなエリーさんのことも思い出したに違いないんだよ。
ベビーはすでに4歳になっていて、きっと自分の家族を持っているはず。「ベビーとの別れは確かにつらかったけれど、フラミンゴは野生の鳥なの。ベビーが自然の中でしっかり生きていることが、私にとっては最高にうれしいことでもあるのよ」と、エリーさんは語っている。
エリーさんの施設では、今もたくさんのフラミンゴを保護し、育て、野生に返す活動を行っている。先月21日には、今年初めて、14羽の若いフラミンゴたちが野生の世界へと帰っていったそうだよ。
鮮やかな色をしたおとなのフラミンゴと、まだ小さな子供。ベイビーもエリーさんと最初に出会った頃は、こんなに小さかったんだね。
written by ruichan
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