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 ルリアナさんとドロテアさん姉妹は、レオポルドという名前の4歳のショートヘアード・ハンガリアン・ビズラと、ドイツのバイエルン地方にある農場で暮らしている。

 2021年6月のある日、農場内で、1匹の小鹿が母鹿から置き去りにされていた。母鹿はその後一度だけやって来たものの、その後は二度と姿を見せることがなかったんだ。

 これはその小鹿、ルドヴィカとレオポルドの物語である。 
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This dog adopted a baby from another species

 姉妹がルドヴィカを見つけた時、彼女は少し足を引きずっていたそうだ。それが母鹿に置いて行かれた理由だったのかもしれない。ひどくお腹を空かせていた小鹿を見て、姉妹はこの事態に介入する決心をした。


 レオポルドは自分が何をするべきなのかをすぐに理解して、ルー=ルドヴィカの保護者の役割を買って出た。

「私たちがお母さんで、レオポルドはお父さんの役割ね」と、姉妹は語る。レオポルドが見守る傍らで、姉妹は毎日2時間おきにミルクを与える。2人と1匹は、本当に献身的にルーの世話をしたんだよ。

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 姉妹が気を使ったのは、野生の生き物であるルーを、必要以上にニンゲンに依存させないこと。嵐の夜も、ルーは外で過ごすようにさせていたんだそう。

 ルーのいる場所はフェンスで囲んであったので、とりあえず危険はないはず。そうしてルーは、ひとりで過ごすことに慣れていった。

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 ルーの成長を見計らって、姉妹はフェンスを取り払った。森を探検し始めたルルの行動範囲は日ごとに広くなっていった。

 だがその傍らには、常にレオポルドの姿があったんだ。
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 いつも一緒にいるうちに、レオポルドは鹿のように振る舞うようになり、ルーは自分が犬だとでも思っているかのような行動をとるようになった。

 ルーと一緒に草をはむレオポルド。
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 やがてルーはおとなになり、一日のほとんどを森で過ごすように。姉妹はルーにGPS追跡装置を持たせ、鹿猟をするハンターの的にならないよう、オレンジ色のカラーをつけているんだそう。


「最近は毎日ルーに会えないのがちょっと寂しいけれど、仲間の鹿たちとハッピーに過ごしているのならいいなって思うようにしているわ。ルーがレオポルドをすぐに受け入れたこと、そしてレオポルドがルーをどんな時も見守ってくれたことが、私たちにとっては本当に大きな驚きでした」

 ルーをペット扱いせず、程よい距離感をもって接し続けた姉妹。ルーはその甲斐もあって、姉妹以外のニンゲンに無防備に近寄ることはない。ルーが信頼している「異種の生き物」は、助けてくれた姉妹と父親代わりのレオポルドだけ。


 これからも彼らの交流は続いていくことだろう。ルーが森で仲間たちと幸せに過ごすこと。それこそが姉妹と、そしてレオポルドにとっても喜びであるに違いないよね。

written by ruichan

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