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 通常の子豚の価格は日本円で4,000~6,000円、ところがペット用のマイクロブタになると、値段は一気に10万円を超える。イギリスではここに目を付けた詐欺師たちが、普通の子豚をマイクロブタとして売りつける事件が後を絶たないそうだ。

 今回ご紹介するフランシスコも、ペットとして売られた過去を持つ豚さんである。今ではたくさんの仲間たちと幸せに暮らすフランシスコのストーリーを見てみよう。
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Rescue pig grows to 330 pounds. And he insists on living inside.

 スコットランドのグラスゴーに住む15歳の少女が、ある日両親にマイクロブタをねだった。小さな可愛いブタをペットとして飼いたかったのだ。

 両親は娘のために、Instagramを通じてマイクロブタを購入したのだが、実はこれが事件の始まりだった。ただの子豚をマイクロブタ・ミニブタと偽って販売している詐欺師に引っかかってしまったんだ。

 フランシスコと名付けられた「マイクロブタ」はどんどん大きくなり、3か月後、少女の家族はグラスゴーの隣、サウスラナークシャーにあるトライブ・サンクチュアリという保護施設にフランシスコを託すことに。

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 そして3年半が過ぎ、フランシスコは体重130㎏を超える立派な豚に育った。

 この保護施設には、フランシスコのほかにもマイクロブタと偽って売られた豚たちや、食肉処理場から保護されてきた生き物たちが150匹ほど暮らしている。

 初めてここに来たときに雪が降っていたことから、フランシスコは外で暮らすのを嫌がり、すっかり家豚となってしまった。今では施設の創設者モラグさんの愛犬たちとともに、ほとんどの時間を家の中で過ごしているんだそう。

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 ウィンストン・チャーチルの言葉に、「犬はあなたを尊敬し、猫はあなたを見下し、そして豚は自分と同等のものとして、真っすぐにあなたの目を見つめる」という言葉があるんだそうだが、モラグさんは「まさにフランシスコのことよ」と語っている。

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 フランシスコはとてもフレンドリーで、どんな生き物とも仲良く過ごしている。とりわけ鶏のアリスさんとは特別のきずなで結ばれているらしく、一緒に過ごすことも多いそうだ。

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 本来、マイクロブタやミニブタは単に小型の豚だったり、小さめの豚をかけ合わせて品種改良された豚だったりする。つまり品種としてのマイクロブタ・ミニブタは今のところ存在しないんだそう。

 それをいいことに、悪質な業者が普通の豚の子供を「大きくならない」などと言って売りつける事件も続発。フランシスコの場合のように、「ペットとして飼ってみたら巨大になってしまった」という理由で、飼育放棄されるケースも多いんだそうだ。

 フランシスコと仲間たちを見守っていきたいお友だちは、ぜひ彼らのInstagramを見に行ってみてね!


written by ruichan

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