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 タイでバイクにはねられ、意識を失った象の赤ちゃん。現場に駆け付けた救急隊員が、心臓マッサージを行った。もちろんこの隊員は、人間相手の救急隊員である…。
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※元動画が削除されたため、同じ内容の動画に差し替えました(2021.1.10)

Baby elephant resuscitated by CPR after being hit by a motorcycle

 事件は今月19日、タイの東部チャンタブリー県の路上で起こった。バイクに乗った男性が、赤ちゃん象と激突してしまったのだ。

 子象は最初は大声で鳴いていたそうだが、救急隊員がバイクの男性の手当をしている横で、だんだんと意識を失っていった。近くにいた非番の救急隊員のマナさんは、この子象に心臓マッサージを試みることにした。

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 もちろん、マナさんも象相手の心臓マッサージなどしたことはない。だが森からは心配して繰り返し繰り返し子供を呼ぶ、お母さん象の声が響き渡っていた。

「命を救う」のが自分の使命である、との信念から、マナさんは自分にできることはしたいと思ったのだそう。

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 人間の場合を参考に心臓の位置を推測し、必死にマッサージを続けたところ…。
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 10分後、子象は無事に蘇生し、立ち上がった!
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 バイクの運転手も子象も、共に命に別状はなかったとのこと。子象はこの後手当てを受け、お母さんといっしょに森に帰って行った。

 森の中から心配して様子を伺っていたお母さんや群れの仲間たちも、元気になった赤ちゃんが呼ぶと、すぐに迎えに来てくれたんだそうだよ。

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image credit:BigBerm

 マナさんは26年間救急活動に従事しているベテランで、心臓マッサージも数多く経験しているが、「私が心臓マッサージを施して生還したのは、この子象が初めてだった」のだそう。「子象が動いた時は、涙が出そうになりました」と、マナさんは語っている。

 子象はまだ生後2か月未満の赤ちゃんで、夜の闇の中、何か驚いて道路に飛び出し、バイクにぶつかってしまったのではないかとのこと。

 とっさに「心臓マッサージを!」と思いつき、実行したマナさんの機転がなければ、小さないのちは失われていたかもしれない。救急隊員として、たとえそれが動物であっても「命を救う」決断をしたマナさんには、敬意と感謝をおくりたい。

References:Newsflare / MGRonlineなど / written by ruichan

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