flowerbasket1_640

 海の中にはまだまだ我々にはなじみのない、謎に包まれた美しい生き物がたくさん存在している。今日は英語で「 Venus’ flower basket(ヴィーナスの花かご)」、日本語では「カイロウドウケツ(偕老同穴)」と呼ばれるカイメンの一種を紹介しよう。

Advertisement
Advertisement


Happy Valentine's Day - Shrimps | Planet Earth: Blue Planet II | Saturdays @ 9/8c on BBC America

 この白くて繊細な見た目の不思議な生き物。カイロウドウケツは二酸化ケイ素、つまりガラス繊維の骨片でできたカイメンの仲間だ。

flowerbasket2_640

 カイメンとは言え、スポンジ状の海綿状繊維は持っておらず、レース状の無機質な見た目が幻想的。

flowerbasket3_640

 そして何と言っても、カイロウドウケツのビックリな特徴として挙げられるのは、筒状の胃腔の中にペアのエビが棲んでいること!

flowerbasket5_640

 この「ドウケツエビ」というエビは、まだ小さく性別も分かれていないうちに、カイロウドウケツの網目状の隙間を通り抜けて胃腔に入り、そのままそこでオスとメスの1匹ずつに分かれて成長するんだそう。

 その頃には身体が大きくなっていて、もう外に出ることはできなくなっている。つまり2匹のエビたちはずっとこのカイメンの内部で、夫婦として一生添い遂げるわけだ。

flowerbasket6_640

 名前の「偕老同穴」の由来はというと、もともとは中国の「詩経」という古典に出てくる漢詩から採られていて、夫婦が共に老いて同じお墓に葬られる…みたいな意味らしい。

 ドウケツエビの生態からつけられた名前なのだそうだけれど、なんともピッタリというか、そういう人生(エビ生)もありなんだろうな…と、大自然の不思議に思いを馳せてしまうネーミングではある。

written by ruichan

▼あわせて読みたい
「安らかな眠りのために…」MBARIがお届けする深海のお花畑を眺めながらの睡眠誘導ビデオ


世界の海の日「ワールド・オーシャンズ・デイ」に寄せて、不思議な海の生き物たち総集編


カイメンの中からヌタウナギがこんにちは!海の中のカラフルな生き物たち


隠れ場所からコンニチハ!大きなカイメンの中に住みつく魚


実際にこの目で見てみたい!ノーチラス号が撮影した深海の不思議な生き物たち