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 ニワトリの卵を人工的に孵化させるには、基本的に孵卵器が必要だ。ということくらいは学校で習って、知識としてみんな知っていると思う。

 では亀の卵を孵すには? まあすぐには正解が出て来ないのが普通だよね。そこで今日はある日ある時、突然亀の卵たちの保護者になっちゃったアメリカ人ご一家のお話をしようと思う。 
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A Giant Snapping Turtle Showed Up This Family’s Yard With An Amazing Surprise | The Dodo Wild Hearts

 そもそもの発端は、今年の6月13日のこと。アメリカのニュージャージー州にお住いのフランク・イエロさんの家の庭に、1匹のカミツキガメがやって来たんだ。

 窓から観察していると、そのカメはおしりを地面に突っ込むようにして何かしている。この時点ではフランクさんたちは、亀が何をしているのかわからなかったそう。

 フランクさんの子どもたちは、この亀に「スニッピー」という名前をつけた。
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 だが7月になったある日、この辺りを豪雨が襲った。翌日庭を見回っていたフランクさんは、ピンポン玉のような白いものが散乱しているのに気づいたんだ。

 そう、スニッピーはあの時庭で、卵を産んでいたのだ!
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 すぐに卵を回収し、砂と保温球を用意したフランクさん一家。インターネットがあって良かった! 子どもたちも協力して、毎日卵のチェックを欠かさない。

 とはいえフランクさんは、卵がすべて孵化すると期待していたわけではない。雨に洗われて、土の中から流されてしまった卵たち。その一部でも生きていたらいいな、と思ったのだ。

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 そして時は流れ、9月2日、奇跡が起こった! 卵がひとつ、またひとつと孵化し始めたんだ。

 自分たちが見守って来た卵から、いのちが生まれる瞬間を目の当たりにした子どもたち。彼らにとってその感動もひとしおだったようで、1匹1匹のベビーたちに、名前を付けてあげたんだって。

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 ベビーたちが究極に可愛い。だがフランクさんは「長期間ニンゲンのもとで過ごすのは野生の亀にとって良くない」との専門家の意見を聞き、ベビーたちを野生に帰すことにした。

 カメとしての本能で、彼らは池のある場所を悟ったよう。しっかりと確かな足取りで、池へと歩き去っていったよ。

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 フランクさんたちがいなかったら、そして適切な対応ができなかったら、スニッピーの産んだ卵たちは、孵ることはなかったかもしれない。

 亀たちにとっても幸運だったのはもちろんだが、フランクさんや子供たちにとっても、一生忘れられない、貴重な体験となったようだ。

written by ruichan

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