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image credit:Instagram

 アメリカ合衆国運輸保安庁(TSA)は、アメリカ国内外を結ぶ公共交通機関の安全を守るべく、有事に備えて編成された部局だ。特に空港でのテロや航空機のハイジャックを防ぐため日々の任務に当たっている。

 そう聞くとおカタイ感じがするのだけど……実はInstagramをやっている。いやもちろん、別にインスタグラムをやっていても全然いいんだけども!

 意外なことに、このアカウントには結構ひんぱんに動物たちの写真がアップされているんだ。
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 たとえばこちらは、「もうすぐリアルID制度がはじまるよ! みんな地元の教習所とか公式サイトとか行って取得方法とか確認しといてくれよな!」という注意喚起のための写真だ。


 2020年10月から、リアルIDに準拠した身分証がないと、たとえアメリカ国内であっても飛行機での移動ができなくなるらしい。

 その注意喚起に、なぜパリピ風の犬写真が?と思ってしまうけれど、実はこの犬ズはみーんなK9(ケーナイン)。つまり、運輸保安庁で働く立派な職業犬たちなんだ。

 右上から順にアルフィー、ドナ、アイーダ、 ビリー、ボニー、そしてテュティア。ラスベガス・マッカラン空港やジョージ・ブッシュ・インターコンチネンタル・ヒューストン空港など、それぞれが担当する空港で、危険物や薬物等のスクリーニングをはじめとした任務に当たっているんだって。

 TSAのアカウントにはほかにもハロウィンやクリスマスで仮装している様子や、引退したK9のその後の暮らしを報告している投稿があって、K9たちを「同僚」としてとても大切に思っていることが伝わってくるんだよ。


 いっぽうで、こんな投稿も。空港の手荷物検査場で、スーツケースの中に紛れ込んでいた猫が発見されたときのものだ。


 この猫がどうしてスーツケースに入っていたのかは定かではないが、TSA局員が気づかなければ、このままX線装置を通されてしまうところだったのだそうだ。

 この写真を通して、ペットと一緒に搭乗する際は必ずキャリーから出して、抱き上げるかリードをつけて歩くなどして金属探知を受けるよう注意をうながしていたよ。

 また、空港で足を怪我してしまった犬を見かけたときのTSA局員の対応なども紹介されていた。


 犬を乗せられるサイズのキャリーカートを用意して、一緒に運んであげたのだそうだ。ペットへのやさしさが、ほんの一瞬を切り取った写真からも感じられる。

 もちろん、TSA本来の職務の都合上、投稿されている写真のほとんどが、銃や刃物などの危険物だ。

 でもその中に、こうして犬や猫たちの写真があると、こんな意外な場面でも人と動物の物語が生まれているんだなあとしみじみ驚いてしまうんだよ。


 空と大地の平和を守ってくれるK9たち、本当にありがとう!

written by momo

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