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「オオカミ」っていう生き物には、なぜかロマンを感じてしまう。イメージとしては崖の上で、月を背に遠吠えをしているシーン?

 そう、オオカミに遠吠えはつきものだ。それはニンゲンに飼われるようになった犬たちにも脈々と引き継がれている。

 遠吠えはコミュニケーションの手段であり、目的があって行われるもの。その遠吠えをニンゲンが真似してみたら、オオカミたちは果たして応えてくれるのだろうか。


Wolf howling in Eastern Algonquin Park September 2014

 夜のアルゴンキン州立公園。ひとりの男性が、闇に向かってオオカミを真似た遠吠えを始めた。

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 う、うまいな。本物の遠吠えみたいだ。
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 何度か繰り返したものの反応なし。あきらめて立ち去りかけたその時……。
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 突然闇の向こうから、オオカミたちによる本物の遠吠えが!
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 男性の遠吠えに応えてくれたものだろうか。群れ全体が延々と遠吠えを繰り返し、闇の中のコーラスのよう。

 興奮気味の男性。これは嬉しいよね。自分の挨拶が通じたんだもの。もっとも歓迎の挨拶だったのかは、オオカミに聞いてみないとわからないけれども。

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 オオカミの遠吠えには縄張りの主張、仲間との絆の確認、そしてはぐれた仲間を探すためといった目的があるらしい。今回はもしかすると、迷子になった仲間が呼んでいると思われたのかもしれないね。
 
 ここアルゴンキンにいるオオカミの多くは、シンリンオオカミ(Eastern Wolves)と呼ばれる種類だが、現在は絶滅危惧種に指定されており、手厚く保護されているとのこと。

 シンリンオオカミは別名、「アルゴンキン・ウルフ」とも呼ばれている。

 ところでこのアルゴンキン州立公園では、毎年夏になると遠吠えイベントが開かれるらしい。運が良ければこの動画のように、オオカミたちが返事をしてくれるかもしれないよ。

 次の夏休みあたりにカナダ旅行を計画しているお友だちは、ぜひオオカミに会いに行ってみてはどうだろうか。

written by ruichan

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