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「建物の壁を登っていって、うっかり下りられなくなっちゃった動物」がいたと聞けば、まず猫だろうと思う人が多いはず。少なくともこれまでは多分、そんなイメージだったのでは(関連記事123など)。

 だが今月、アメリカで野生のアライグマが、オフィスビルの壁をよじ登るという事件が発生。多くの人がSNSやTVで、あるいは現地に行って見守る中、救助作戦が展開されたんだ。今日はその時の様子を時間を追って見てみよう。
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 事件はミネソタ州セントポールの街中で起こった。MPR(ミネソタ・パブリック・ラジオ)のレポーター、ティム・ネルソンさんが12日(現地時間)の早朝にこう呟いた。

「このアライグマ、もう2日も飲まず食わずでここにいるんだ。どうやら空中通路にあるハトの巣を狙ってここまで来て、下りられなくなってしまったらしい」



 この時点でのアライグマの位置は、タウンスクエアというビルの地上2階部分にある壁のへこみの中。だが何を思ったのか、アライグマは下に下りるということはせずに、タウンスクエアにつながっているUBSプラザの壁を、上へ上へと登り始めたんだ。



 UBSプラザは23階建ての高層ビル。どう考えても下に下りたほうがよさそうなのに、なぜその道を選んだのか。


 このビルの窓は開かないようになっていて、途中の階で保護するということもできない。また下手に近づいて、アライグマがパニックになり下に落ちてしまう事態を避けるため、レスキュー隊も手を出さずに見守ることにしたという。

 MPRが最初に報告したということで、このアライグマには#MPRRaccoonというハッシュタグが付けられて、一気に拡散されていった。ビルの外で見守る人、ビルの内側からレポートする人がSNS上で報告を続け、事件はちょっとしたトレンドに。

「昼頃、13階から撮った。無事に下りられるといいんだけど」

「自分たちのいる階で休憩中。調子は良さそうだ。ビルの屋上にわなを仕掛けているらしい。うまくいくことを祈る」


「SNSのスターは、今ちょっと毛づくろい中。ちなみにここは23階」



「身体がかゆいのかな。消防局の人も様子を見に来た。屋上でご飯が待ってるよ!」


 そしてとうとう、アライグマは屋上に到着! 


 やっぱりお腹が空いていたんだろう、設置された罠にかかっていたアライグマは、翌朝になって野生動物管理サービスの手で無事に保護された。久しぶりにいっぱい食べて飲んで、ゆっくり眠れたんじゃないだろうか。



 舞台となったUBSプラザからも、アライグマの無事を祝うツイートが。


 ちなみにアライグマがたどった経路はこんな感じ。

MPR RACCOONさん(@mprraccoonreal)がシェアした投稿 -


 なんともお騒がせなアライグマだったが、この後はセントポール郊外の森へと放される予定だという。いやあ、無事で本当によかったね。

via:The raccoon that scaled a skyscraper is safe / People Pets など written by ruichan

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