「建物の壁を登っていって、うっかり下りられなくなっちゃった動物」がいたと聞けば、まず猫だろうと思う人が多いはず。少なくともこれまでは多分、そんなイメージだったのでは(関連記事1、2、3など)。
だが今月、アメリカで野生のアライグマが、オフィスビルの壁をよじ登るという事件が発生。多くの人がSNSやTVで、あるいは現地に行って見守る中、救助作戦が展開されたんだ。今日はその時の様子を時間を追って見てみよう。
事件はミネソタ州セントポールの街中で起こった。MPR(ミネソタ・パブリック・ラジオ)のレポーター、ティム・ネルソンさんが12日(現地時間)の早朝にこう呟いた。
「このアライグマ、もう2日も飲まず食わずでここにいるんだ。どうやら空中通路にあるハトの巣を狙ってここまで来て、下りられなくなってしまったらしい」
This poor raccoon apparently got itself stranded on a ledge of the Town Square office building in downtown St. Paul, likely on an errant mission to raid pigeon nests on the skyway over 7th Street. It's been there for two days now, without food or water. @mprnews pic.twitter.com/fVI5pmdCWq
— Tim Nelson (@timnelson_mpr) 2018年6月12日
この時点でのアライグマの位置は、タウンスクエアというビルの地上2階部分にある壁のへこみの中。だが何を思ったのか、アライグマは下に下りるということはせずに、タウンスクエアにつながっているUBSプラザの壁を、上へ上へと登り始めたんだ。
The #mprraccoon has arisen from his nap and is climbing again. pic.twitter.com/K1popKu2bF
— Tim Nelson (@timnelson_mpr) 2018年6月12日
UBSプラザは23階建ての高層ビル。どう考えても下に下りたほうがよさそうなのに、なぜその道を選んだのか。
The #mprraccoon is the perfect 2018 metaphor. pic.twitter.com/rsgKwyPlHg
— Chris Geidner (@chrisgeidner) 2018年6月12日
このビルの窓は開かないようになっていて、途中の階で保護するということもできない。また下手に近づいて、アライグマがパニックになり下に落ちてしまう事態を避けるため、レスキュー隊も手を出さずに見守ることにしたという。
MPRが最初に報告したということで、このアライグマには#MPRRaccoonというハッシュタグが付けられて、一気に拡散されていった。ビルの外で見守る人、ビルの内側からレポートする人がSNS上で報告を続け、事件はちょっとしたトレンドに。
「昼頃、13階から撮った。無事に下りられるといいんだけど」
My picture from the 13th floor around noon. Hope he makes it down OK! #mprraccoon pic.twitter.com/gfVWysn9iO
— Ben (@Johnson88Ben) 2018年6月12日
「自分たちのいる階で休憩中。調子は良さそうだ。ビルの屋上にわなを仕掛けているらしい。うまくいくことを祈る」
He is on the ledge on our floor. He seems to be doing well. We’ve been told that the building has live traps on the roof and are trying to get him to go up there. We all just have to keep our fingers crossed.. #mprraccoon pic.twitter.com/HY1PkuFKz0
— Paige Donnelly law (@donnelly_law) 2018年6月12日
「SNSのスターは、今ちょっと毛づくろい中。ちなみにここは23階」
The #mprraccoon is doing a little grooming now that he's a social media star. You know, on a 23rd floor window ledge. @MPRnews pic.twitter.com/pGcwh7OJ6L
— Tim Nelson (@timnelson_mpr) 2018年6月12日
「身体がかゆいのかな。消防局の人も様子を見に来た。屋上でご飯が待ってるよ!」
Can confirm #MPRraccoon is still itchy. Got a little visit from @StPaulFireDept too! Cat food awaits it on the roof. pic.twitter.com/WeOTWmbaqz
— Evan Frost (@efrostee) 2018年6月12日
そしてとうとう、アライグマは屋上に到着!
Here it is, #MPRRaccoon’s valiant climb to the top of the UBS Center in Downtown St. Paul, this morning. @KARE11 @MPRnews pic.twitter.com/ot1DPNeRF5
— D.P. (@DPet_KARE11News) 2018年6月13日
やっぱりお腹が空いていたんだろう、設置された罠にかかっていたアライグマは、翌朝になって野生動物管理サービスの手で無事に保護された。久しぶりにいっぱい食べて飲んで、ゆっくり眠れたんじゃないだろうか。
Here is the #mprraccoon being picked up by technicians from Wildlife Management Services just now. Taken away by truck to an "undisclosed location." pic.twitter.com/x0iMZhW7zd
— Tim Nelson (@timnelson_mpr) 2018年6月13日
舞台となったUBSプラザからも、アライグマの無事を祝うツイートが。
After a delicious meal of soft cat food, #mprraccoon has been caught and will be picked up by Wildlife Management. Goodbye friend! pic.twitter.com/twcBPpjOQk
— UBS Plaza (@ubs_plaza) 2018年6月13日
ちなみにアライグマがたどった経路はこんな感じ。
なんともお騒がせなアライグマだったが、この後はセントポール郊外の森へと放される予定だという。いやあ、無事で本当によかったね。
via:The raccoon that scaled a skyscraper is safe / People Pets など written by ruichan
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コメント一覧 (3)
もう現れないといいけど、食べるものが少なくて来ちゃったんだとしたら、またあり得るのかなぁ。