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 昨年の夏、テキサスで猛威を振るったハリケーン、ハービーにまつわる動物たちの話題は、マランダーでも何度か取り上げたけれど、覚えていてくれたかな(関連記事123など)。

 今日はハービーが近付く中、自主的にニンゲンの車に避難してきた挙句、「ハービー」という名前をもらってしまったタカのお話をしようと思うんだ。

 
 
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Hawk hides from Hurricane Harvey in taxi, refuses to leave

 事件は2017年8月25日に起こった。ヒューストンでタクシー運転手をしているウィリアム・ブルーソさんは、ハリケーン・ハービーに備えて買い出しに行った。食べ物などを仕入れて車に戻ってみたら、助手席にこんなお客さんが乗り込んでいたんだ。

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 窓を開け、自由にお帰りいただこうとしたのだが、タカは飛び去る気配がない。ウィリアムさんはこのタカに「ハービー」って名前をつけちゃった。

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「ハービー、帰んなさいよ、いやマジで」と話しかけるも、動かないどころかウィリアムさんの手乗り状態になるタカ。一見したところケガはなさそうだったので、なんで飛んで行かないのかなぁと困惑気味のウィリアムさん。

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「これ、どうしたらいい?」「飼えば?」
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 結局ハービーは一晩をウィリアムさんのもとで過ごし、その後TWRC(テキサス野生動物保護センター)に引き取られることになった。

 TWRCの診断で、ハービーはクーパーハイタカのメスであること、ケガをして飛べない状態であったことが判明。しばらくの間TWRCで手当てを受けた後、ブラックランド・プレーリー猛禽センターに移されて、野生に帰る日を待つことに。

 そしてその日はほどなくやって来た。9月13日、プラノのオークポイント・パークに放されることになったハービー。当日その場に立ち会ったウィリアムさんの手から、ハービーは無事に飛び立っていったんだ。


Hawk Escapes Hurricane Harvey by Car, Then Is Set Free | Nat Geo Wild

 それにしても飛び込んだクルマの持ち主が、ウィリアムさんみたいに優しい人じゃなかったら、ハービーの運命は変わっていたかもしれない。ナイスガイなウィリアムさん、実にステキなおっちゃんだけど、ハリケーンが近付いてるのに車の窓を開けっぱで買い物に行くのはどうよ…と思ってしまったりもするのであった。

※2021.1.17 リンク切れを修正して再送しました。
edited by ruichan

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