限りなく広い海ではあるが、そこここにニンゲンの手による思いもよらないトラップが張り巡らされていて、海の生き物たちが被害に遭っている状況は、これまでに何度もお伝えしてきたとおりである(関連記事1、2、3)。
今日は漁網に絡まってしまったザトウクジラを助けようと、頑張ってくれた人たちのエピソードをご紹介しよう。
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Tangled Mother Humpback Whale Needs Help
南太平洋のトンガの海でフィッシングを楽しんでいたコール・ハリソンさん一行は、ブイのついた漁網が絡まっているザトウクジラを発見した。近くには子供のクジラもいて、どうやら絡まっている個体は母親らしい。
ブイやアンカーを引きずりながら泳ぎ続けるクジラ。
コールさんたちがなんとか助けようとするのだが、子連れで警戒心が強くなっているのか、近くに寄らせてもらえない。
ブイに手を伸ばすが、なかなか捕まえることができずにジレンマに陥るコールさん。
やがて燃料が尽き、コールさんのボートは港に帰ることを余儀なくされてしまったが、このあと別のツアーのボートがそのミッションを引き継いだ。
残念ながら動画はないのだけれど、無事に漁網を外してやることに成功。お母さんクジラは目立ったケガもなく、子供といっしょに海の向こうへと去って行ったのだそうだ。
もしこのタイミングでコールさんたちに出会わなかったら、お母さんクジラだけでなく子供も生き延びることができなかったかもしれない。
釣り好きが高じて自らスピア・フィッシングの会社を経営しているコールさんだが、「こんなに大きな生き物があげる悲鳴を聞くのは、これまでの人生で一番悲しくてつらい体験だった」と語っている。
「漁をして魚を獲っているオレがそんなことを言うのかっていう声もあることはわかってるけど、海で生きて海から糧を得ているからこそ、余計強くそう思うんだ」
edited by ruichan
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コメント一覧 (1)
「漁をしてるからこそ、」という言葉も深く染みた。
ありがとう救出隊、ありがとうマランダー!
(ホエーリンガルがあればなー、とチョット思った。)