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 海の生き物でマランダーでも大人気なのがクジラだけれど、中でもシロナガスクジラといえば、何といってもその迫力ある大きさ、堂々たる雄姿、そしてシャチとニンゲン以外にはほぼ天敵がいないという事実から、これこそが真実の百獣の王なのではないかと思ってしまう貫禄なんである。

 だがその王者の主食といえば、オキアミ、つまり一見すると桜エビですかみたいな、ちっこいプランクトンなんである。今日はそのオキアミの群れを「いただきま~す」しちゃっている、シロナガスクジラの捕食風景をご覧いただこう。
 
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See Blue Whales Lunge For Dinner in Beautiful Drone Footage | National Geographic

 この映像はニュージーランド沖で、ドローンによって撮影された。左側から身体を横にして近づいてくるシロナガスクジラの狙いは、右側にいるオキアミの群れ。煙のように固まって見えるのがソレだ。

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 大きな口を開けて、オキアミを吸い込むように食べるシロナガスクジラ。
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 バス3台分の長さにもなるこのクジラは、オキアミを狙う時には時速10kmほどのスピードに達するが、オキアミを食べる時にはガクンとスピードが落ちてしまうんだ。

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 同じクジラがもっと小さなオキアミの群れに近づいていく。この時はスピードはそのまま、食べることなく通り過ぎた。

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 どうやらシロナガスクジラは、一度の食事に要する運動量に見合う量のオキアミがいる群れだけを狙って、一気に近付いて捕食しているらしいんだよね。

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 シロナガスクジラはご存知の通り、地球上にいる生き物の中で最大の種である。恐竜をはじめとするかつて存在した生き物すべてを含めても、一番大きいっていうのがすごいよね。その体長は20~30mで、これまでに記録された最大のものは34mにも達したそうだ。

 そんなシロナガスクジラの主食がこちら。体長は3~6cmほどのオキアミさん。佃煮なんかでたべるほか、釣り餌なんかにも人気だね。うちにいる魚類や両生類も、フリーズドライしたオキアミさんをけっこう美味しくいただいてるよ。

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image credit:Øystein Paulsen

 ほぼ地球上すべての海を回遊しているクジラだけれど、近代以降の捕鯨によりその数は激減。日本近海ではほぼ絶滅してしまっているらしい。

 一時は全世界で700頭にまで減ったシロナガスクジラは、近年の保護活動が功を奏して、2,300頭程度までにその数を回復させているとのこと(通常型のみ。小型のピグミーシロナガスクジラは5,700頭にまで回復)。

 もっと近くで見てみたいというお友だちには、こちらの動画をおススメするよ。

Close Encounter With Blue Whale At Dana Point

 このシロナガスクジラの心臓の標本を作ったお話を、以前カラパイアでご紹介しているので、興味のある人はそちらもあわせて読んでみてね。

edited by ruichan

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