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 その昔、「カラスの死骸が見当たらなないのはなぜ?」という問題が、いろいろ取りざたされたことがあったよね。野生の世界では、動物たちの死骸はいったいどうやって消えていくんだろうか。

 野生動物の死骸がどのように処理されていくのかを突き止めるため、ユタ州立大学の研究チームが、7頭の子ウシの死骸とカメラを砂漠に設置した。1週間後に確認すると、そのうち1頭が忽然と消え失せていたんだ。ビデオを確認したところ、興味深い映像が録画されていたそうなので、今回はその動画をご紹介しよう。
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Badger burying a cow

 この映像は、ユタ州のグレートベースンで撮影されたもの。この場所はロッキー山脈とシエラネバダ山脈の間に位置する、乾燥した砂漠地帯なんだ。チームの科学者たちは当初、コヨーテやピューマなどの肉食の猛獣が死骸を運び去ったのだろうと考えたそうだ。

「苦労して重い死骸を運んで設置したのに、1週間で1頭消えてしまうなんて、なんてこったと思ったよ」とは、この実験にあたった研究者のエヴァン・ビュークリーさん。しかし、周囲を探しても何の痕跡も見つけられなかったため、ビデオを再生してみたところ、写っていたのはこんな映像だったんだ。

 ウシの死骸を見つけたアナグマさん。周囲の土を掘り始めた。
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 夜も…。
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 昼も…。
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 掘って…。
Badger4

 掘って……。
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 ふう、ミッションコンプリート。
Badger6

 アナグマは5日間かけて死骸を土中に完全に埋め、その後数週間にわたって死骸を食べ続けたんだそう。この後、別の現場でも同じ光景が確認されたそうなので、このアナグマだけがたまたま思いついた行動ではなさそうだ。

 アメリカアナグマは体長が40~70センチほど。体重は重くても12キロほどだそうで、この子ウシは少なく見てもその4~5倍はあると思われるから、これをすべて埋めてしまう根性には脱帽するばかりである。

 この映像は生物学者や環境学者の間からも、驚きをもって迎えられた。アナグマが生態系の中で果たす役割について、栄養循環や環境保全の面でも、今後の研究が待たれるところだ。

edited by ruichan

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